ミーツミート

小浜島の寮で一緒だった、那覇から来ていたミーナって子が、「これ、食べきれるか分からんけど、食べてみて」って、いきなり缶詰めのお肉をくれたんです。
つまり、ポーク缶ですね。
気にはなっていたんですけれど、食べたことがなかったのでありがたくいただきました。

沖縄は「アメリカー世」が長く続いていたせいか、本土では見かけないようなアメリカ食品が多種廉価で出回っています。
たとえば歯磨き粉はコルゲートだったり、キャンベルスープの缶詰めとか。

キャンベルスープなんてアンディウオーホールのプリントでしか見たことがなかったから、すぐに飛びついて買ってみたんです。
チキンクリームスープとか無難な味のものを買ったつもりなんですけれど口に合いませんでしたね。
糊食べてるような味で。

だからポーク缶も気になっていたんですけれど、口に合わなかったら災難だと思って買ったことがなかったんです。
ミーナに「どんなやって食べたらいいの?」って聞いたら、「ベーコンと変わらんよ、卵焼きと薄く切って焼いたらいいさー」と教えてくれたので、早速やってみたら、このポーク、ハム程度の見た目なのに、焼いてみたら呆れ返るほどの脂が出るんです。

ポーク缶

ベーコンも脂がすごいですけれど、ポークは脂を捨てないと収拾がつかないほど大量の脂が出ました。で、食べてみたら塩の塊みたいにしょっぱいんです。

今でこそ減塩ポーク缶が当たり前に売られていますが、平成元年の段階では添加物指向がはるかに強くて、ポークにヘルシー感なんか求めていなかったんだと思います。
減塩無添加ポーク缶の方がお値段もお安いですし。
そして、この塩の塊のようなポークがウチナンチュ本来の好みの味なんでしょうね。

いやー、私たちはこのしょっぱさに萎えて持て余していたんですけれど、マカロニサラダが食べたくなった時に、ハムの代わりに入れてみたんです。

ちょっと手間でしたが1センチ角切りにして、ガス台の魚焼きグリルで焼いて脂を落としてカリカリっぽくして、塩味はポークで出るはずだから、塩は入れず、マヨネーズもごく少量にして和えてみたら意外とおいしかったです。
おいしそうと思ったらぜひ作ってみてくださいね。

これはあとで分かったことですが、缶詰め肉はアメリカではそんなに高級な食材ではなくて、映画なんかでも貧しい家庭のキッチンにズラリと並んでいるって扱いなんですよね。
それも事実なんでしょうけれどウチナンチュに愛されて、やがて減塩無添加ポーク缶にまで発展したことに、果てしないポーク愛を感じています。

(Visited 53 times, 2 visits today)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です