無医島でのくらし

今はどうなのか分かりませんが、私たちが住んでいた頃の小浜島には診療所がない無医島でした。
さいわい私たちは若くて健康だったので、ちょっとした体の不調は気合いで治していたので問題がありませんでしたが、急病人が出たら石垣島までヘリコプターで搬送すると聞きました。

「そんな大袈裟な」って思っていたんですけれど、小浜島の住人も基本的に健康な人が多かったみたいで、私たちが住んでいた3ヶ月間でドクターヘリが飛ぶような事件は一度も起こりませんでした。

却ってバイトしていたリゾートホテルの観光客なんかの方がドクターヘリのお世話になりそうなリスクはあったのに、謎です。
コザに引っ越してからは、毎年、観光客が日焼けのし過ぎで中部病院に搬送されるってニュースを耳にしていましたから、小浜島でも日焼け患者が出てもおかしくなかったのに。
いずれにしても沖縄の太陽をなめてはいけないです。

無医島でのくらし

そんな私たちにも健康面で大ピンチな事件が起こりました。

ある朝、起きたら友人の目がボコッと腫れているんです。
「蚊に刺されたみたい」と友人は言い、とりあえずその日の仕事は休ませるようにしました。

なにしろ清掃の仕事ですからしょっちゅうゴミに触ったりするし、汗も大量にかくから、間違って患部に触れて悪化させたらマズイと思ったんです。
こんなことで石垣島に搬送されたら恥ずかしいですから、無医島には無医島なりのライフスタイルがあるんです。
とにかく「予防第一」みたいな。

かと言って虫刺されにどう対応したらいいのかなんて誰も知らないし、痒み止めの薬も用意していなかったので、もちろん小浜島には富山の置き薬みたいな商売も根付いてなかったんです。
とりあえず「腫れてるところを冷やして寝ておいて」と言って私たちは仕事に行ったんです。
夜になって帰宅した時には、目の腫れもかなり引いて、まったく開かなかったまぶたも開くようになっていました。

翌朝には目も開き、痒みも取れたと友人は言っていたので何事もなかったかのようにバイトに行ったんですけれど、診療所のない島でこんなことになると困るなと思いました。
虫刺されはしょっちゅうのトラブルだったんですが、虫も刺すところを考えてもらわないと。

顔はダメですよ。

沖縄県も無医島を作らないために、離島医療の充実に注力していると聞きましたが、若手の医師が離島赴任の義務があっても当時は結構ブッチできていたようなんです。
「行きたくない」とかってワガママが通用したんですよね。

ですから中途半端に石垣島に近い小浜島みたいな島は無医島になっていたんですけれど、今は離島赴任の義務が厳しくなっていると言うので、小浜島の住民も安心して病気になれるのではないでしょうか。

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